会社都合で辞めさせてはならない
失業保険は退職理由と深い関係があります。退職理由が違えば、もらえる失業手当も変わってきます。
会社側と辞めた労働者、双方が言う退職理由が違っているケースがあると、その後、トラブルになるようです。
例えば、労働者が「会社都合で辞めた」と思っているのに、それを会社側が「一身上の都合で辞めた」と思っているケースです。
双方の考えが違う場合は、トラブルになる可能性が出てきます。
では、どうしてこのような相違が発生しているのでしょうか？
実は、中小企業の場合、雇用保険から助成金をもらっているケースがあります。
この助成金をもらえる条件の中に、会社の都合によって、雇っている労働者を辞めさせないこと、と言うものがあるのです。
そして、雇っている者を解雇してはならない、と言う条件もあるのです。
この条件を守るため、会社は会社都合であっても、一身上の都合としたいわけなのです。
解雇したということを隠したいために、自己都合での退職として手続きしようとします。
もし、この、解雇してはならない、会社都合で辞めさせてはならない、と言う条件に違反した場合はどうなってしまうのでしょうか？
会社は、雇用保険から助成金がもらえなくなるばかりか、以前にもらっていた助成金も返還しなければならないケースもあります。
会社側には、こうした事情があるので、失業保険の退職理由に、労働者と会社側で相違が出てくるのです。
相違が出てくるというより、会社都合を個人の都合に変えてしまって手続きをする会社があるということです。